資生堂BeautyEmpowersという
「メイクのちから」をテーマにしたショートムービを制作し、
10/16日(月)AM10:00よりムービーが解禁となりましたので
あらためて告知いたします。
タイトルは「なれるかな?」です。
内容は、カエル、ウサギ、洗面器(?)が美女にあこがれ
「メイクのちから」で変身できるというマジックショーなのですが、
このマジックショー自体が、洗面台の前で鼻歌を口ずさんでいる女性の妄想となっています。
ただの告知では面白くないので、今回の企画、制作の裏側を
制作に関係した3人の紹介を交えて少しお話させて頂きます。
(事情によりメイキングの画像、映像が使用できないので文章のみのお届けになります)
今回の資生堂BeautyEmpowersというコンペ企画は、
資生堂の「メイクのちから」ですべての人に美しい生き方を応援するという
メッセージを発信することが目的の始まりでした。
ただ単にメイクをしてキレイになるということだけでなく、
例えば外観にコンプレックスをもっていて
少し引きこもりがちだった人がメイクをすることで、
気持ちが変化が現れ、出たけたくなる、
事故で外傷を負った人のメイクケアの手助けだったりと。
そんななか僕はあまり説明っぽくならないよう、
なるべく普遍的なことを表現し、少しくすっと笑えるような
要素を入れたいなと思っていました。
(糸のイラストレーション技法を使用するのは前提として)
これを念頭に絵コンテを完成させ、
8月末日に人物のアニメーション部分の
撮影をするところからスタートしました。
撮影モデルは深沢アユムさん。
絵コンテをもとに演技をして頂きました。
モデル歴も長く、感の良い人でしたので、
演技の仕上がりがとてもよく、
作中では表情をほぼそのまま生かしています。
同時期にBGM制作を
アーティスト活動をしている旧知の仲の
ストロベリーフライロケッツの辻幸平さんに依頼。
イメージ修正を重ねつつ(本当に感謝!)
デモを計4曲を送って頂き、
この中の鼻歌まじりのアコギ曲のおかげで、
部屋(洗面台の前で)でメイクをしながら
鼻歌をくちずさむ女性のイメージが明確にできあがりました。
(絵コンテの段階からメイクのマジックショーとメイクをする側の
人間との関連がうまくつけれなく悩んでいた箇所だった)
余談ですが、制作前からBGMをどうするかで困っていて、
無しのままでいく案も想定していたのですが、
出来上がりがシンプルな白い画面で占拠されてしまい、
精神世界的を描いているような雰囲気になることを避けるために、
明るく安定した曲調を入れた方が良いと考えていたのですが、
上記の流れで、BGM案は同時進行してもらいつつも(仕上がりで判断する)、
ほぼ女性ヴォーカル+ギター案で行くことにしました。
映像制作は平行して進めていて、
絵コンテをもとに下描き→作画→糸で制作していくのですが、
糸のイラストレーション自体がまだ未完成の技術ということもあるのですが、
アニメーションの使用はほぼ未経験ということもあり、
糸らしさをどう表現するかで時間が費やされてしまって、
本当に間に合うのかなという心配の毎日でした。
そうこうしているうちに
作画アイデアが消化しきれないままではあったのものの、
締め切り1週間に迫ってきていたので、
BGMイメージは固まっていたので、
この段階で黒野オハルさんに経緯を説明し、
歌とギター演奏で計10テイク以上を録音して頂き、
締め切り最終日にもう一度、
ムービーに合わせてリテイクをして頂きました。
本体のムービーの完成も締切日(9/22)でしたので、
本当にギリギリでした。苦笑
自分の頭にしかない感覚的なイメージを
つたえるのが思いの外難しく、
思えば、苦労の絶えないショートムービー制作でした。
それでも時間のない中でイメージぴったりに
仕上げてもらい、ご協力頂いてとても助かりました。
(それと同時に管理や編集、制作スタッフさんの力が
いかに偉大かとても勉強になりました)
初めての監督作品ということもありますが、
お三方のご協力のもとに完成することが出来た
ショートムービなので、とても愛着があります!
リンクは画像から公式youtubeに飛びますので、
ゆっくりご覧ください。
いろんな人に観て頂きたいので、
よかったら拡散&いいねをよろしくお願いします!
また当時開催中の個展情報ですが、
11/19(日)まで開催中の半田赤レンガ建物内の
「カフェブリック」にてこの時に制作した
糸のイラストレーション(立体作品)が飾られています。
是非、お立ち寄り頂き、実際の作品もご覧ください。